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アダルトチルドレン

ある雑誌にアダルト・チルドレンの特集が組まれていたので、それのご紹介をしながら、私の考えも書いてみたいと思います。

アダルト・チルドレン(AdultChildren of DysfunctionalFamily)とはアルコール依存症患者の親を持つなど機能不全の家族で育ち、そこから何らかのマイナスの影響を受けて大人になった人のことを言います。元々は70年代後半、アメリカでアルコール依存症患者の臨床に携わる心理療法家やソーシャル・ワーカーの間で、思春期以降に行動と感情の障害を起こしやすいアルコール依存症患者の親を持つ子供のことをアダルトチルドレン・オブ・アルコホリック(AdultChldolen of Alcoholics)と呼ぶようになり、その略語として使われるようになったのが始まりと言われています。
ところが、日本では語源が理解されないまま一般に流布したために「子供のような大人」として理解される向きもありました。

アダルト・チルドレンの本来の意味について、精神科医の斎藤学先生は「アダルト・チルドレンというのは診断名ではなく、自覚や自己認識。それ以上でもそれ以下でもない。大人になった自分の行動や感情に問題を感じるときは、その由来を理解するためアダルト・チルドレンと自覚、自己認識してもいいと思う。恥じることではないが、とらわれてしまうのもよくない」とおっしゃっています。

アダルト・チルドレンを生み出しやすい「機能不全の家族」として斎藤先生は二つのタイプの家族の例をあげています。

Aタイプ/揃って学歴の高い家族の中で、アルコール依存や暴力はないが、親の価値観で子どもをも縛るという「優しい暴力」が存在する家庭。

Bタイプ/家庭内は無秩序で暴力や虐待などの問題がある。父親がアルコール依存症で、母親に暴力を振るう。母親も自分の身を守るので精一杯で、子どもに対する暴力にかばってあげられない状態の家庭。

どちらの家庭もそれぞれのマイナスの影響を受けて育つと、成長してからも自分を大切にできなくなってしまいます。自分の生きづらさの元を辿るとどちらかの傾向があると感じる人もいるかもしれません。

では、そう気づいたときどうすればよいのか?

斎藤先生は「成長してから親のせいにしても何の解決にもならない」として解決法をこのようにいってらっしゃいます。
「解決はただ一つ。現在のこの瞬間瞬間を一所懸命生きること。アダルト・チルドレンであることを自認すると過去にとらわれやすくなるが、現在、何が一番いいかを考えながらそれに全力を傾注できる自分をつくること。しっかり食べ、しっかり出し、しっかり寝る。なるべくハッピーでいる。不幸なことがあっても、感情があるだけいいと、不幸を感じられる自分を喜ぶことだ。」

私の記憶が確かならば、「アダルト・チルドレン」という言葉が出てきたのは、アニメ「エヴァンゲリオン」が大ヒットした頃のように記憶しています。私自身その当時はアダルト・チルドレンを最初に書いたように「子どものような大人」という意味だと理解していました。「うつ」と言う言葉もそうなのですが、日本人は定義を簡単にして理解してしまう悪い癖があると私は思うので、その点は本当に注意しないといけないなとこの間違いで気づきました。

私自身は、自分をアダルト・チルドレンだとは思っていません。揉め事はよくありましたが、それなりに機能していた家庭で育ったと自負していますので・・・そう思っている私のような存在の一方で、実際に「機能不全」と思われる家庭に育ち、そのマイナスの影響で苦悩している方々がいらっしゃるのも事実です。実際にアダルト・チルドレンという問題は世間で流行になった意味よりも、もっと深いものだと私は考えます。

ここで紹介した斎藤先生の解決方法には私も賛成です。カウンセリングの原則に「今を生きる」という考え方があります。斎藤先生もおっしゃっているように「過去の自分」はもう変えることはできないのです。変えることができない「自分」にこだわるよりも、「今、ここ」に生きている自分を大事にする事。それが結果的に「過去の自分」の体験を「悪いもの」から「良いもの」に変える事になると私は思います。私自身、過去にとても辛い経験をしましたが、「今を精一杯生きる」という考え方を受け入れてからは、あの時の自分に同情しながらも、あの経験は「良いもの」だったと思えるようになってきました。(まだ、完全に「なりました」と言い切れないのが、私の未熟さですが・・・(笑))

私達は過去に取り返しのつかない「過ち」をいくつも犯しています。しかし、私達の人生の先には限りなく無限に近い「可能性」があるのも事実です。「今、ここ」で精一杯生きることで、それらの「過ち」は取り戻せると私は思います。アダルト・チルドレンという自覚を持って、「今」を懸命に生きている人に私は素直に「すごいなぁ」と思います。今後、そういった人達のお手伝いをさせてもらうときに、彼等のパワーに負けないように、私も「今」を精一杯生きていこうとこの記事を読んで思いました。

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